濱中　ほんの2、3時間預かってくれるだけでも大助かりでしょうね。
 
伊野部　はい、おかげさまで多くのお喜びの声をいただいています。起業してみて一番驚いたのは、育児中のご夫婦が一緒に出かけたいのを我慢していることが多いということです。小さいお子さんがいるお父さん・お母さんも、時には1人の時間や夫婦の時間を持つことでリフレッシュできれば、結局はお子さんのためにもなると思います。
 
濱中　確かに、子どものことを第一に考えて、自分たちのリフレッシュを後回しにしてしまう方は多いでしょうね。それだけ大事なお子さんを預かるサービスでは、利用者さんの信頼を得ることが何より重要ではありませんか？
 
伊野部　そうですね。一つひとつ丁寧に仕事を重ねて、クチコミで少しずつ信頼を広げているところです。私はトランスジェンダーであることを公表しています。仲間からは「もう見た目が男性で、女性の部分がない」なんて言われていますが（笑）、保育のサービスでは男性を敬遠する利用者さんが少なからずおられます。そうした部分で安心できると言ってくださる方もいますね。
 
濱中　性自認のことで悩んでいるお子さんや、保護者の方の相談相手にもなれますね。今後の展望は？