阿部　株式会社チイキさんは身体介助・生活援助・居宅介護・重度訪問介護・同行援護・移動支援など、福祉の分野で多彩な事業を展開なさっていて驚きました。さっそく西脇社長の歩みと起業のきっかけをお聞かせください。
 
西脇　私は大手福祉サービス企業に勤務し、エリアマネージャーまで務めました。ただ、従業員が大切にされているのかと疑問に感じることも多かったんです。例えば、コロナ禍でフェイスシールドが足りなくなったとき際に、上司から「自作すればいい」と言われて正しいお金の使い方をしてくれない状況に悩みました。そこで2022年4月に独立したんです。4名でスタートした弊社のスタッフも20名まで増え、地域を支える会社になれたと実感しています。
 
阿部　株式会社チイキさんが、スタッフさんからも利用者さんからも選ばれる理由はどこにあるとお考えですか？
 
西脇　弊社はスタッフの研修制度を充実させ喀痰吸引など資格取得の費用も負担するほか、現場では血圧計・パルスオキシメーター・体温計を全員が携帯しています。これにより従来は顔色だけで判断していた利用者さんの体調を数値で確認できるようになり、すぐに救急車を呼ぶなど、「あと数分遅ければ危なかった」という方を救えるようになりました。
 
阿部　株式会社チイキさん独自の工夫が、利用者さんの安全を確保しているわけですね。
 
西脇　さらに弊社はAppSheetJapanという団体とつながり、膨大な量の書類作成をスマホで簡単に行うシステムを導入したことで事務のための残業をなくしました。