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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

バナナ農園で就労支援 安心・安全な忍者ばな菜
特定非営利活動法人 伊賀の友 理事長 上田文司

 
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インタビュアー 濱中治(野球解説者)
濱中 三重県伊賀市で就労継続支援B型事業所を運営している特定非営利活動法人 伊賀の友さん。本日は上田理事長と奥様の佳苗さんにお話をうかがいます。まずは設立の経緯から教えていただけますか?
 
上田(文) もともと妻の佳苗が介護ヘルパーをしていまして、伊賀を誰もが最期まで健康に過ごせる地域にしようと考え、2004年に当法人を設立しました。やがて介護から障がい者福祉へ移行し、2017年に農園を始めたんです。
 
上田(佳) 農園ではバナナを中心に、水耕栽培で野菜を生産しています。バナナのブランドは「忍者ばな菜」。障がい者や高齢者の皆さんと無農薬で育てる忍者ばな菜は、皮まで食べられること、栄養価がとても高いことなど数々の特長があるんです。そもそも国産バナナは希少でして、伊賀市内でバナナ農園はここだけなんです。
 
濱中 どうして福祉のためにバナナ農園という方法を選んだのでしょうか。
 
上田(文) 障がい者の就労支援は袋詰めなどの単純作業が多いんです。ですが、それではやりがいを持って働けないと考え、農福連携という独自の道を模索しました。そして、安心・安全にこだわり子どもの食育まで考慮したバナナの栽培を選択し、障がい者の方々がいきいきと働ける環境づくりを意識しています。
 
上田(佳) ちなみに伊賀上野城の城主の一人が藤堂高虎で、虎の字やバナナの黄色から私たちは勝手にタイガースとの縁を感じています(笑)。エネルギーの補給にぴったりの忍者ばな菜を、いずれはアスリートの皆さんにもお届けしたいですね。
 
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奥様の上田佳苗さん(左)
濱中 プロ野球では試合前にバナナを食べる選手がたくさんいますから、人気が出ると思いますよ!
 
上田(文) ありがとうございます。また、忍者ばな菜にはさまざまな利用方法がありまして、すでに葉っぱをお茶、化粧品、石鹸にしたり、和紙に加工したりする計画が進んでいます。温泉でバナナ湯としても活用できるんですよ。
 
上田(佳) このようなプロジェクトを推し進め、忍者ばな菜を伊賀のブランドとして確立し、地域の皆さんとふれあいながら認知度を上げ、障がい者やお年寄りの雇用を増やしていきたいですね。
 
濱中 農業に携わり地域の方ともふれあいの機会を持てたら、利用者さんもやりがいをもって働けますね。これからも魅力たっぷりの忍者ばな菜で大勢の方々の人生を支えてください!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
忍者ばな菜をはじめ安心・安全なものを地域に根差し、子どもたちに継承していくこと。志を持って取り組むことが大切だと思います。
(上田文司)
 

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