西村　次にメンタルトレーニングでは、目標を立て、その実現に向けてトレーニングを行います。具体的にどのようなことをするかをご紹介すると、生まれつき非常に感受性の強い気質を持った、HSP（ハイリー・センシティブ・パーソン）の特徴を持つ中学生で、周囲の音に過敏に反応してしまいテストに集中できない方がいました。その学生は私の母校でもある高校に入学する目標を持っていたんです。それで、「受験で受かるためには、どのような気持ちで臨めばいいか」と聞かれたので、テストにはどのようなメンタルで取り組み、テストの結果を見てどんな向き合い方に問題があったかなどを一緒に分析して、次のテストに向けて目標を立て、また分析をする。それを繰り返していくことで、見事合格に至りました。
 
矢部　テストの際に弱さが出てしまう部分を克服して、無事、合格できたのですね。自分では無理だと思っても、人と関わることで目標達成に近付けることってありますよね。支えてくれる人がいるからこそ、不可能が可能になる。コーチングの要素が強い指導ともいえそうです。
 
清水　そうですね。西村がご紹介したように学生の方なら受験のときなどに有効なトレーニングです。社会人の方なら、例えば営業職の方が成績を上げたいときなどにもご利用いただけます。仕事で結果を出したい人に、ぜひ受けていただきたいです。
 
西村　実際に、営業職の方が、結果が出ないことに悩んで相談に来られる場合があります。現在の状況をお聞きして、必要であればメンタルトレーニングの前に心理カウンセリングを行うこともあります。まずカウンセリングで心を健康な状態に戻してから、必要なスキルを向上させることを念頭に置き、トレーニングをスタートするのです。
 
矢部　気持ちが安定することで、トレーニングにも前向きに取り組めそうです。例えば普段は無表情でも、リラックスして笑顔が増えるだけで周囲の印象は変わりますよね。心を安定させることは大切！　なるほど、そういう風に心理カウンセリングとメンタルトレーニングを組み合わせていらっしゃるんだ。