良質な焼肉を提供するため地元・宇治で開業
板坂 私は以前から焼肉店に勤めていまして、以前働いていた店は規模が大きく、新鮮な肉をどんどんさばいて出すことを重視していたんです。ただ、コロナ禍に入ってからは客足が遠のき肉を余らせてしまう日が増えました。時間がたって黒くなり始めた肉を、タレにからめてごまかしながら提供する時期が続いたんです。
タージン 焼肉に情熱を注ぐ板坂代表には、耐えられない状況だったのでは。
板坂 おっしゃる通りです。売り上げのために不誠実な仕事をすることに疑問を感じ、地元である宇治に戻って、自分で良質な焼肉店を立ち上げようと決意し、当店をオープンしました。この店では、私が厨房から接客まで一人で切り盛りしているんですよ。
タージン たった一人での独立に不安はありませんでしたか。
板坂 もちろんありました。いくら自分がやりたい方向性で開業しても、16席と席数も少ないし、本当にお客様に支持していただけるか不安でした。しかし、思い切ってチャレンジしたところ大勢の方に来店していただけるようになり、リピーターの方も多く、想像以上に好調なスタートを切ることができたんです。