鶴久　仲間思いの遠藤社長のことですから、業界全体の未来のことも考えているんじゃないですか？
 
遠藤　そうですね。現在は職人が減っているので、後進の育成にも力を入れたいです。現在の建築現場は、すでに切りそろえられた材料を組み立てる作業など、簡単にできる仕事も増えてきました。ただ、高品質な施工をするには、やはり技術も必要なんですよ。そうした大事なところをお教えするので、技術を引き継いでもらいたいです。新しい人材を確保するためにも、職人が働きやすい環境整備をさらに進めて、建築業界そのものを変えていきたいですね。
 
鶴久　目標を設定し、課題に取り組む。当たり前のようで実践は難しいものです。しかし、そこに挑戦する遠藤社長は、努力を惜しまない方であることがよくわかりました。その姿勢も、野球で育まれたのかな？
 
遠藤　ええ、そうです。高校時代に野球部の監督から、「結果を出す努力が大事」と教えられました。今も肝に銘じている言葉です。
 
鶴久　良いお言葉ですね。そういえばチェッカーズ時代、忘れがたい体験をしたことを思い出しました。野球チームをつくって試合をすることになったとき、球場を知らされないまま現地に向かうことになりましてね。到着後ユニフォームに着替えて外に出ると、そこは甲子園。ずっと憧れていた甲子園の土を踏んでいたんです。しかも2万5000人のお客さんから大歓声を浴びる中、ピッチャーとしてマウンドに立つと、バッターボックスには明石家さんまさんが立っていらっしゃったんですよ！　夢の舞台でスーパースターと対面でき、鳥肌が立ちましたねぇ。