認知進まぬ障害年金制度
石井 障害年金とは、病気や怪我によって、仕事や生活が制限されている方が受け取ることのできる年金制度です。駒田さんのおっしゃるとおり、まだまだ世間一般的に広く知られていないのが実情ですね。
駒田 なるほど。そういった事情で困っている人は多く、ニーズがありそうなのに、広まっていかない理由は何でしょう?
石井 障がいを持っている方は全国におよそ600万人、そのうち、実際に障害年金を受給している方は200万人くらいです。障がいを持つ方は、ひっそりと生活している方が多く、この社会制度にたどり着くことさえできない方がほとんどだと考えられます。また、仮に制度を知って申請を行おうとしても、障がいを抱えながら複雑な手続きを最後までやり抜くのは困難であり、受給に至らないケースもあるんですよ。本当に困っている方々のところまで行き届いていないのが現状と言えます。