国税局を退職し仙台で税理士事務所を開業
今野 私は1992年に大学を卒業し、仙台国税局に入局しました。主に法人税や所得税の調査官として、さまざまな企業の経営者や個人事業主の方と関わってきまして。そこで感じたのが「経営者には税金以外の相談をできる相手がいないのではないか」、「経営者と税理士の関係がよくないケースが多いのではないか」という印象だったんです。
駒田 税を徴収する立場から、経営者と税理士の関係に疑問を持ち始めたと。
今野 おっしゃる通りです。経営者は顧問料を払って税理士に仕事を依頼しているのに、「こんなことを相談すると怒られるのではないか」と遠慮することがありますし、税理士も本当の意味でクライアントに寄り添っていないと感じることが多かったんですよ。私は若い頃から「いつか独立したい」という気持ちを持っていまして。調査官としてキャリアを積むうちに、日本の将来を支える経営者のケアをすることが大事だと考えるようになりました。