ビジネスから家庭生活、趣味関連まで、あらゆる分野でデジタル化の流れが進み、紙の需要は減っている。しかし、紙を扱う業者の数はいまだ多い。需要は減るが、競合は多いという時代の中で、各企業はどのようにして自社の立ち位置を確立するのだろうか。日本の中心、東京に拠点を構える老舗企業、株式会社大幸洋紙店の渡邊裕代表取締役と、息子であり専務取締役を務める睦氏に話をうかがった。
半世紀を超えて支持される、紙業界の老舗
渡邊(裕) 私が生まれた1958年に、先代である父が会社を立ち上げました。私自身は、他社で社会人経験を積んでから家業を手伝おうと思っていたんですが、当時は人手が足りなかったこともあり、大学卒業後すぐに入社しました。働きながら事業継承も見据えて洋紙や印刷業界に関する勉強を続け、2001年に代表に就任しました。現在は、息子そして従業員一丸となって弊社を運営しています。
駒田 大幸洋紙店さんの事業は3代にわたって脈々と営まれているわけですね。渡邊社長としても、息子さんが片腕となってくれて心強いでしょう。
渡邊(裕) そうですね。実は私も息子も野球好きで、駒田さんとお会いできることを楽しみにしていたんです(笑)。
渡邊(睦) 小学校3年から野球を始め、高校在学中は指導者とメンバーに恵まれ、甲子園に行くことができました。今日は駒田さんとお話ができて、本当に嬉しいです!
駒田 私こそ光栄です。野球ファン同士、いちだんと話が弾みそうな気がしてきましたよ!