株式会社常和はメインの土木・建築業務のほか、建築に関することなら何でも安心して相談できる総合建築会社だ。代表取締役の八代孝一氏は、顧客の希望を丁寧に聞いたうえでプロとしての提案をすることをモットーに仕事に取り組んでいる。「人とのご縁を大切にしつつ、お客様のニーズに全力で応えていきたい」と語る八代社長に事業の詳細や今後の展開についてうかがった。
家業の土建業を総合建築業へ
八代 私は高校の建築科を卒業してから、東京の建築会社に勤めました。父が土木・建築業を営んでいたこともあって、建築業界には元から馴染みがありましてね。それから3年ほど東京の会社で経験を積んで、父が他界したのをきっかけにこちらに戻って後を継いだんです。ただ、父が多額の借金を残していたことがわかり、抱えていた従業員や取引先などは引き継がず、借金を抱えた状態でスタートしたんです。逃げ出したくなったこともありましたね。
駒田 それは大変でしたね。それでも八代社長は、逃げることなく事業を続けてこられたわけだ。
八代 ええ。借金返済に専念するために必死で働き続け、33歳で結婚するころにはなんとか全額返済できました。
駒田 借金を返済しきったタイミングで結婚なさるなんて責任感が強くなければできませんよ。それで、気持ちも新たに事業を進めていける状況になったんですね。
八代 はい。その後、2013年に社名を現在の株式会社常和とあらためました。そのころには事業を維持し続ける環境が整ってきて、以前よりもさらに、お客様最優先の仕事ができるようになりました。