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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

舞台照明のプロは仕事も趣味も謳歌する
株式会社スペースライン 代表取締役 鈴木等

 
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インタビュアー 杉田かおる(女優)
杉田 照明機材の製造やカスタム、セットアップ、プログラミングなどを手がける舞台照明の専門会社、株式会社スペースラインさん。鈴木社長は照明機材に関するものなら、何でもご自身でつくれるそうですね。
 
鈴木 昔から何かをつくることが大好きなんです。料理も得意ですし、杉田さんにお渡しした名刺も私の手づくりです。この事務所も、もともと廃業したミシン工場だったのを自分で3ヶ月大工をしてリフォームしたんです。
 
杉田 素晴らしい。自分で創意工夫を凝らしたものづくりができる方は強いですね。どのような歩みで今の仕事に就くことになったんですか。
 
鈴木 もともと私は日本大学芸術学部演劇学科で演劇活動をしていました。しかし、芝居で食べていくのは難しく、卒業後は2年ほど日本各地を放浪することにしましてね。四国八十八ヶ所巡りを終えた末に、沖縄の方言芝居に興味を持ち、沖縄へたどり着きました。ただ、私は沖縄の方言が話せないので、芝居に関わることはできなかった。それで知人に紹介いただいた沖縄芝居をプロデュースする会社が、舞台照明の会社だったんです。何とか舞台に関わる仕事をと考えた結果でもありました。その後、30歳のときに照明の仕事で独立したんです。この仕事に就いて、今年2018年で44年目になります。
 
杉田 まだ照明がアナログだった時代からデジタル全盛の現在まで40年以上にわたってご活躍を続け、あらゆるノウハウを身に付けていらっしゃるんですね。
 
鈴木 ものづくりは好きなほうでした。しかし、なにしろ文系の出で、必要な技術はすべて独学で習得しましたので、必死でした。失敗も多かったです。現在では、私より年下のスタッフがほとんど。上に立つ人間として、仕事を楽しんでいる姿を見せなければと意気込んできました。同じくプライベートも充実するように心がけているうちに人生の色も大きく変わっていきました。それが仕事にも良い影響を与え、仕事がプライベートの延長になってきました。仕事とプライベートを切り離さないのが私のスタンスです。
 
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杉田 仕事も趣味も、謳歌していらっしゃるということですね。
 
鈴木 はい。2017年の夏には愛車のカブに乗り、一般道だけを走って北海道まで旅をしました。
 
杉田 オンとオフを分けるのではなく、人生そのものを楽しく過ごすためにチャレンジする姿勢、私も大いに共感しました。これからも、さらなるご活躍を期待しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
料理、自転車いじり、工場の改装などの作業と同じような感覚で、仕事ができている状態が好きです。仕事を第一に考えて苦節何十年――というようなスタンスはあまり好きじゃないので、人生を楽しむ延長に仕事があるような生き方が理想だと思っています。
(鈴木等)
 

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