プロフィール 埼玉県出身。高校卒業後、父親が経営する防災会社、(株)マツダ商事に入社するも、運送会社・電気設備会社に転職し、仕事のあり方や電気設備の知識・技術も学ぶ。現場の仕事に魅力を感じ、マツダ商事に消防設備工事業を取り込むべく、再びマツダ商事に入社。自身で(株)MATSUDAを立ち上げ、マツダ商事の社長も引き継いだ。格闘家・武田幸三のマネージャーを務めたことから学んだ、結果にこだわる経営を実践している。【ホームページ】
「消火器屋さん」から消防用設備工事への進出
松田 もともとマツダ商事は、父が立ち上げた会社なんですよ。高校卒業後、私は1度、マツダ商事に入社したものの、「2代目のボンボン」と思われたり言われたりするのが嫌で、父が止めるのを振り切って転職しました。後ろ盾のない社会人の経験を1度は絶対にしておかないといけないと思っていましたし、この業界を外からいろいろな角度から見てみたかったんです。
城 僕も父が建設会社を経営していましたが、後を継ぐのが嫌でサッカーの世界にのめり込みました。松田社長と僕は似ていますね(笑)。就職したのは、何の会社だったのでしょう。
松田 運送会社です。しかし偶然、社長が電気設備工事の会社も経営していたんですよ。そちらの人手が足りないからと手伝っているうちに、現場の仕事が楽しくなってきました。やがて、社長から「独立しないか」と持ちかけられたことが、私にとって大きな転機になりましたね。自分の仕事と言うものに対しての大きな自信になりました。
城 社長に後押ししてもらい、独立したのでしょうか?
松田 いえ、どうせ電気工事をするなら、そのノウハウを活かすことはできないかと再びマツダ商事に入りました。実はその頃、当社は一般の方から見て、今のような消防用設備会社というより“消火器屋さん”というイメージが強かったんです。「そこからさらに発展させるには?」と考えた時に浮かんだのが、消防用設備の管理や工事にも進出する必要があるということ。「私が率先してその仕事を覚え、会社を大きくすることができないか?」と思い、父に懇願し再入社しました。