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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
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インタビュアー 矢部美穂(タレント)
矢部 安藤社長は保険代理店を経営なさっているとうかがいました。まず、このお仕事で評価される一番のポイントや、普段から大事にされていることについて教えてください。
 
安藤 一口に保険といってもいろいろな種類があり、自動車保険や医療保険でも、お客様のご要望に合わせていくつかの特約などを組み合わせて販売、契約に至ることが多いのはご存じだと思います。ただ、大半のお客様はご説明の場ではご理解いただいても、契約が成立した後はどんな内容の保険だったかを忘れてしまうケースが多いんです。矢部さんはいかがですか?
 
矢部 確かに、少しも覚えてませんね(笑)。この間、火災保険を更新したばかりなのに・・・。
 
安藤 契約している保険の細かい中身まで覚えているお客様はむしろ少数です。もちろん、ある程度は知っておいたほうがいいですけどね。大抵は、何か事故やトラブルがあって初めて「そうだ、保険!」と思い出すわけです。で、最初の質問ですが、この仕事で大事なのは、販売する保険商品がお客様のリスクに対するニーズを汲み取ったものになっているかどうか。つまり必要な補償が入っているか、逆に要らない特約ばかり付けていないか、ということです。
 
矢部 保険ってつい保険料のことばかり気にしがちですけど、いざという時に役に立たなかったらそれこそ大きな無駄ですものね。
 
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安藤 必要かそうでないか、お客様の条件を前もって精査していれば、契約の時点でかなりわかるはずなんです。成約を急いで手を抜くのは論外ですが、そのあたりの判断を誤らない代理店は、ニーズを汲み取る力があると言えます。
 
矢部 保険の内容とニーズの関係について、例を挙げて説明していただけますか?
 
安藤 例えば、飲食業をされている方が水漏れの事故を起こしてしまったとしましょう。そのお店が空中店舗──ビルの2階以上に出店している場合なら、水漏れすると下の階に被害が出ることが想定できます。ですから、そういう事態を踏まえた賠償責任保険に入っておかなければいけないのに、万が一、入っていなかったとしたら?
 
矢部 大変だ。そうなると改修に必要な工事費用などはどうなるのでしょう。