プロフィール 大阪府出身。通信会社に勤務していた2002年に長男が所属する野球チームでコーチを務めるように。指導法を模索する中でコーチング学を知り、学ぶようになり、その効果に魅力を感じて世に広めるべく2010年に独立。2014年に(一社)スポーツ・ウィズ・ハートを設立した。野球スクール運営、部活動の外部指導員やスポーツメンタルコーチ、ビジョントレーニングなどの事業を展開中。【ホームページ】
思考の習慣を変えればメンタルが強くなり、どんな事態にも対処できるようになる。コーチングの手法を少年野球の指導に取り入れ、技術の向上と人間教育に邁進しているのが、一般社団法人スポーツ・ウィズ・ハートの上坂実代表理事だ。指導者の育成力や野球が好きな女性を増やすことにも貢献したいと語る上坂代表理事。その理論と情熱に、野球解説者の小林雅英さんも「同感することばかり」と聞き入っていた。
コーチングを学び少年野球スクールを展開

インタビュアー 小林雅英(野球解説者)
上坂 もともと私は、通信会社に勤務する会社員だったんですよ。2002年に長男が学童野球のチームに入団したことで、ボランティアでコーチを務めるようになりました。その中で少年野球界のコーチたちが、子どもたちのミスを責めたり怒鳴ったりする指導をしていたのを目の当たりにしたんですよ。そもそもコーチングを学んでいない自分自身も当初は同様で、お恥ずかしい指導をしていましたが(笑)。
小林 その指導は、私たちが子どもの頃に体験したやり方ですよね(笑)。
上坂 おっしゃるとおりです。それで、さすがに「いつまでもこんな方法でいいのだろうか」と疑問を抱きコーチングを勉強するようになりました。それからは、子どもたち一人ひとりのことを理解しようと努め、楽しくプレーすることを重視した教え方を心がけるようになったんです。
小林 間違った指導で、子どもが野球を嫌いになってしまうのは不幸なこと。上坂代表理事が早いうちに軌道修正したのは見事ですね。
上坂 ありがとうございます。そうした経緯があって、コーチングの魅力と効果を知り、「もっと広めよう」と決意した私は2010年に勤め先を退職し独立したんです。そして2014年に当法人を設立しましてね。現在は千葉県柏市・八千代市と東京の新宿区で野球スクール「ジュニアバッティングスクール」を運営するほか、中学校の部活動の外部指導員や対象競技や世代問わずスポーツメンタルコーチ、ビジョントレーニングなどの事業を展開しているところです。