
インタビュアー タージン(タレント)
北隅 私がカウンセリングを始めたのは、世の中から児童虐待をなくし、「虐待された人は自分の子どもにも同じことを繰り返す」という世間が持っている“負の連鎖のイメージ”を払拭したいからです。というのも、実は私自身が虐待された経験があるからなんですよ。
タージン ご自身が虐待を受けていたと・・・。
北隅 はい。子どもの頃に両親が離婚し、母は再婚相手と暮らし始めました。すると、私は両親から虐待を受けるようになり、車の中に置き去りにされたり、何度も殴られたりすることもありました。そんな両親の行為を、私はただ躾が厳しいだけなのだと思っていたんです。それが普通ではないと気付いたのは、高校生になってからでした。やがて大人になった私は結婚し、義母に自身の過去を告白したのです。すると、義母は私により良く生きるための道筋を示してくれました。そして、今まで誰にも言えずにいた経験を打ち明けたことで、私の人生は明るく変わっていきました。それで私も、虐待に苦しむ方々のために力になりたいと考えたのです。
タージン 辛い経験を勇気を持って伝えたことで、人生が好転していったんですね。誰かに話を聞いてもらうのは、現状を変えるためにも重要だと思います。それが、今年から18歳未満の相談料を無料にしたことにもつながるんでしょうか?

タージン 子どもたちのためを思った、素晴らしい取り組みです。お聞きしたところでは、本も出版なさったそうですね。
北隅 『虐待攻略』という本です。子どもの頃に虐待を受けた方がどうすれば幸せに生きられるか、どうすれば子どもを幸せにできるか。私自身が知りたいと思っていた、自分らしい人生をクリエイトするための“攻略法”をまとめました。ぜひ、多くの方に目を通していただきたいですね。
タージン その攻略法から、多くの方が勇気をもらえることでしょう。これからも虐待に悩む方々をサポートしていってくださいね!
「仕事を楽しむ」とは‥
自分自身の人生を豊かに、充実させるために仕事をする。そして、共感し合える仲間をつくり、一緒に仕事をしていく。それが、楽しむために必要なことだと思います。
(北隅彩花)