18歳で飛び込んだとびの世界で18年

インタビュアー 吉井怜(女優)
松本 きっかけは、父が営んでいた建設業の現場に高校生のときにアルバイトに入ったことです。そのときに見たとびの職人さんがすごくかっこよくて・・・。高校卒業後は地元・栃木にある先輩が経営するとびの会社に就職しました。
吉井 とびの世界は、厳しい親方がいて怖そうなイメージがあります。実際にはいかがでしたか?
松本 まさに体育会系の厳しい縦社会でした(笑)。私は一番下っ端からのスタートでしたから大変なこともありましたね。でも、「一番になってやる」という強い思いで何とか頑張ったんです。2005年、23歳で独立するまでみっちり経験を積んでナンバー2にまで駆け上がりました。
吉井 お仕事に対する情熱が伝わってきますよ。独立は当初から意識されていたのですか?
松本 いいえ。強い独立願望は持っていませんでしたね。でも、いろいろなご縁やご支援があって決断しました。
吉井 従業員から社長へ、環境が大きく変わりましたね。
松本 ええ。経営に関してはまったくの素人。ゼロからのスタートだったので昼は現場に出て、夜はパソコンとにらめっこする毎日は大変でした。5年間、事務職もすべて1人でこなしましたからね。2012年に法人化したのは、会社を大きく安定させて従業員にもっと良い環境で働いてもらいたいと思ったからです。