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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
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インタビュアー 矢部みほ(タレント)
矢部 埼玉県児玉郡神川町にある、小林社寺さんの木材加工場にお邪魔しています。木の良い香りで溢れていますね! 建物の中でも、社寺の新築・改修工事を手がけられているとのこと。小林代表は、いわゆる宮大工さんなんですね。
 
小林 はい、社寺専門の宮大工です。私たちは日本古来の伝統工法にこだわり、建物の品格や景観との調和、耐久性などにも配慮しながら建築工事をしています。これまでに地元の埼玉をはじめ、東京や岩手、奈良、長崎など各地の社寺を手がけてきました。中でも2015年に完了した埼玉県羽生市の富徳寺本堂新築工事は、3年がかりの大仕事だったので印象深いですね。
 
矢部 3年がかり! 普通の家屋の建築なら3、4ヶ月で済むけれど、社寺建築だとそんなに時間がかかるんですね。
 
小林 案件によって違いますが、大きな現場だと同じように3年以上の工期が必要な場合もあります。そもそも材料発注の段階で、1年以上はかかるんです。何百年もの風雨に耐えられる建物が求められる伝統建築工事では、材料の見極めが重要。そのため寸法や乾燥状態、曲がりに割れ、木目の流れと木肌の美しさまで検査します。仕事の流れとしては、取り寄せた材木を弊社加工場で屋内乾燥させてから原寸の立面図をつくり、木材への墨付けと刻みを実施。木材加工と並行して基礎工事を進め、新築時の祭祀である棟上(むねあげ)後、屋根葺きや左官、板金、石など様々な職人の力も借りて内装を行い、やっと完成です。とりわけ木材の加工では、“手の技”を大切にしています。
 
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矢部 素人からすると、機械を使った加工のほうが正確に思えるけれど、手作業のほうがいいのですね。
 
小林 ええ、むしろ手作業のほうが正確で、機械とは仕上がりが全く違います。今比べてみましょうか──ほら、違うでしょう。
 
矢部 本当だ、全然違う! 機械のほうが木肌がざらざらしていますね。曲線はどうやって?
 
小林 機械で荒取りして、後は手作業で加工していきます。社寺の建物は一般建築に比べて人目に触れる木材部分が多いので、ミスは許されません。ですから木造建築技術の継手・仕口・組物を駆使して、細部にわたり丁寧な作業を施していきます。数百年後に手を加えるであろう職人たちにも誇れるように、屋根裏の骨組みである小屋組といった見えないところにも真心を込めているんですよ。
 
 
 
 

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