プロフィール 埼玉県出身。学生時代から、部活やクラス、サークルなどでリーダーを務めながら、起業への思いを育む。大学卒業後は、飲食店の経営者となるため、独立支援をしていた(株)レインズインターナショナルに入社。店舗経営のノウハウを学んだ後は、コンサル会社などに転職し、起業・経営に必要な知識を習得。満を持して、2013年8月1日に(株)エイトシナジーを設立した。代表取締役として、飲食業界に新たな風を呼び込むべく、様々な構想を考えている。【ホームページ】
ビアパブ「Beer&Dining HOPPS」、カジュアルイタリアン「カフェ&バル ADONE」などの飲食店を多数展開する株式会社エイトシナジー。代表取締役の山口穣氏は、「スタッフがいつまでも幸せでいられる会社」を目指している。労働環境に疑問を感じている飲食業界の構造にメスを入れることで、変革をもたらそうと尽力しているのだ。店舗スタッフを経験した後も、スタッフが活きいきと働き続けることができる秘策とは、どのようなものなのか。人材育成に熱い思いを抱く山口社長に詳しく話をうかがった。
経営者を目指して、飲食会社に就職
山口 私は子どもの頃からスポーツが好きで、学生時代は野球部やラグビー部などの部長を務めていました。クラスの委員長も務めていましたし、物事を何でも自分で決めたいと思うタイプで、要は目立ちたがり屋だったんです(笑)。今思えば、学生時代からのそうした思いや経験が原点となっている気がします。ですから自然と、「将来は自分の力で結果を出せる仕事がしたい、それには自ら起業するしかない」と考えていました。大学を卒業してからは、焼肉レストラン「牛角」を展開する、レインズインターナショナルに入社。同社を選んだのは、ただの飲食業ではなく「独立起業家輩出機関」と謳っていたからです。
南 学生時代から、一貫してリーダータイプだったんですね。それまで、飲食店でお仕事をされた経験は?
山口 実を言うと、ほとんどなかったんですよ。レインズに内定後は通常、アルバイトを経験することになっていたのですが、それもしませんでしたね。またレインズでは新卒の社員にも積極的に店舗を任せる方針をとっていました。ですが、私には経験がなかったので、副店長として勤務した店でもうまく運営できなかったんです。当時は「もう辞めたい」と考えてばかりの毎日でした。