名高 滝先生は家庭教師として今年2014年で10年のキャリアがあるそうで、どんな指導方針で、どの世代を対象に教えているんですか?
滝 私は生徒とのつながりを大切に1対1の指導を貫いています。現在は小学校3年生から高校3年生までの生徒が在籍し、小中学生は全科目、高校生は英語、文系数学、現代国語を教えています。
名高 幅広いなあ。ただ、生徒には個性があり、求められる向き合い方も違いますよね。
滝 そうですね。こちらの考え方を押し付けてもやる気は起こりませんから、まずは心も頭もまっさらな状態で、一人の人間として子供に接しています。たとえば生徒になるべく「ですます調」を使わせないようにして壁をなくし、「横から目線」で付き合える関係を築くことから始めます。
名高 子供も壁がなくなると安心しますよね。成績を上げるためのコツは?
滝 まず、各生徒の学習レベルを把握すること。学校の授業についていけなければ、わかるところまでさかのぼって学習し直します。正しく段階をふんで勉強し直していけば、「わからない」と諦めていたところでも必ずわかるようになりますよ。
あとは、今のレベルで解けるぎりぎりの問題をクリアさせて、毎回達成感を持たせることですね。「これできる?」とやる気を刺激し、解けなかったら「何でだろう?」と一緒に考えながら最後まで付き合います。解けた時は「よし!」って、私も喜びますよ(笑)。
名高 「友達感覚」とおっしゃる、その通りの感じですね。
滝 おもしろいもので、子供は自分が伸びたいと思った時に成長するんですよ。私の役目はそこに気付いてあげること。勉強は一気に伸びることはめったになく、小さい自信の積み重ねが大事なんですよね。
名高 ちなみに、「ニャース」というのはどういう意味なんです?
滝 生徒が付けてくれたあだ名です(笑)。ポケモンで“ニャース”という、唯一話ができるキャラクターがいるんです。話せるようになるきっかけが好きな女の子と話したいからで、「ぼくも君たちが大好きだから何でも話せる仲になりたい」という意味でニャースを喩えに出したら、そう呼ばれるようになりまして。
名高 いいお話だなあ。では最後に、勉強で悩むご家庭にアドバイスを。
滝 勉強って、わからないことに挑戦するから、子供にはストレスがかかるんです。そこを理解してあげてください。そして困った時はプロの家庭教師にぜひ頼ってくださいね。
「仕事を楽しむ」とは‥
子供たちに教えながら、自分もたくさんのことを学んでいます。その「学ぼう」という姿勢が自分を成長させ、また一歩前進した自分になれる。この仕事はそういった成長のチャンスがたくさんあるので楽しいです。
(滝瑞穂)