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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 

水泳の枠を超え水と共に生きる
多彩な活動通じたメッセージ
元水泳選手 萩原智子

 
2000年シドニー五輪の200m 背泳ぎで4 位入賞。2002年日本選手権では史上初となる 4 冠達成といった実績を残した元水泳選手の萩原智子さん。現在はスポーツアドバイザーとして、各スポーツ団体の役員を務めながら、メディア出演や講演活動等も行い、自ら主催する水泳大会「萩原智子杯」を開催するなど水泳の普及活動に尽力。また、水の大切さを広めるための活動、「水ケーション」も展開している。精力的に活躍の場を広げていく中で、今年7月5日には初の試みとして文芸社から絵本、『ペンギンゆうゆ よるのすいえいたいかい』を出版する。息子の一言が出版への後押しになったという萩原さんに、絵本に込めた思いや多彩な活動を通じて伝えたいメッセージについてうかがった。
 
 

息子の一言が絵本出版の後押しに

 
現役を引退してからは、水泳教室などの活動を通じて子どもと触れ合うことが多くなりました。子どもを教える時は、いろいろなアプローチをして何かを感じるきっかけを得てもらおうと努力しています。ただ、一人ひとりと向き合える時間はそんなに長くはないですよね。そう考えると、子どもたちの心に残る何か。水泳教室の後でも、形に残るものがないかなと思っていたんです。
 
そこで夢のひとつであった絵本を作るという思いが膨らんできました。絵本は形に残りますから、いつでも繰り返して読めますし、そばに置いておくことができます。子どもにも大人にもアプローチできる絵本を通じて、伝えたいことを残したいなと思ったんです。とは言っても、素人の私がそんな簡単に絵本なんてつくれません。そんな時に、文芸社さんという出版社が毎年2回、「えほん大賞」という形で作品を公募していることを知りました。でも、なかなか勇気が出ずに何年も作品を応募できずにいました。
 
その私の背中を押してくれたのは息子だったんです。ある日、「大人も夢ってあるの? ママの夢って何?」と聞かれたんです。その瞬間ハッとしました。それで、迷うよりもまずは挑戦してみようと思えました。息子の言葉が力になって、夢を追いかけようと勇気が湧いたんです。応募した作品での受賞は残念ながら叶いませんでしたが、ご縁があって編集部に私の原稿に共感してくれる方がいて、応募原稿をもとに絵本を出版していただくことになりました。
 
 
 
 
 

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