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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

地域の農業と農地を守る
就農拡大へアイデア続々

 

10代で就農し作物転換に大胆な投資を決断

 
小林 野球といえば、荒井社長も学生時代は熱心に取り組んでいたそうですね。
 
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荒井 はい、まさにあの小学校で野球を覚え、中学までは将来のプロ入りを夢見て来る日も来る日も練習に明け暮れましたよ。17歳の時に就農して以降、野球は一区切りついた格好ではありますね。
 
小林 17歳で農業の道に入ったとなると、かれこれ20年以上農業に従事していることになりますね。20年もあれば、その間に取り扱う作物にも変化があったことでしょう。
 
荒井 もともと、私が小さい頃は農業と絹織物の兼業農家でした。この辺りでは結城紬が盛んにつくられていて、うちにも機織りの職人さんがたくさん来ていたんです。次第に結城紬が下火になると父の判断で専業農家に切り替え、最初はネギやビール麦などをつくっていました。
 
小林 そういえば、4月にここへ来た時、ビール党のセンサーが反応したのか「麦畑が目立つな」って思っていたんですよ。
 
荒井 私が就農した当初もネギや麦などの露地栽培中心でした。ただ、やはりこれからの時代にこのままでは生き残れないと考え、2年目に私の主導で思い切った投資を行い、いちご農家に一大転換しました。おかげで、当時未成年だった私が大きな借金を抱えることになったわけです。
 
小林 10代で大した度胸ですね。怖いと思ったことはありませんでしたか?
 
荒井 若かったからできたのかもしれませんね。その勢いのまま忙しく働いているうちに、無事に返済も終わったので良かったです。徐々に規模を拡大し、2015年には法人化も果たしました。雇用もどんどん増え、いちごの加工品にも手を広げて、気付いたら20年の時が過ぎていた感じです。
 
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小林 手がけておられる、いちごの品種についても教えてください。
 
荒井 以前はとちおとめをずっと栽培していましたが、ちょうど法人化した頃、県から「スカイベリーを試しにつくってみてくれないか」と依頼され、引き受けたんです。
 
小林 スカイベリーには、どんな特徴があるんでしょう?
 
荒井 わかりやすいのは、糖度の高さですね。とちおとめが7〜10度に対し、スカイベリーは10〜12度あります。
 
小林 ずば抜けた甘さじゃないですか! 栽培は最初からうまくいったんですか?
 
荒井 いえ、始めて2、3年の間はどうしても栽培中のロスが多かったうえ、表面の皮が柔らかいので輸送中に傷みやすい難点もありました。でも、県と協力しながら試行錯誤した結果、最近では生産量が安定し、飛行機で運んでも傷まないようになりました。2019年からはタイのバンコクやシンガポール向けに輸出も行っていて、ご好評をいただいています。
 
 
 
 

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