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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 

常に人を全肯定し
思い合うのが演劇の魅力

 
今年で演出家としての活動34周年を迎えた宮本亞門さん。人それぞれの個性を大切にし、生き生きと活動できる場をつくっていきたいと話してくれた。それは演劇を通じてのみではなく、時代の変化とともに手法を変えていくのだという。「変化していくことに楽しみを覚える人間だと思います」と語る宮本さんに、仕事への向き合い方などをうかがった。
 
 

人の内面を深掘りする楽しさ

 
実は、今後僕が演出の仕事に関わることは今までよりも減っていくのではないかと思っています。演劇は今でも変わらず大好きですし、演出家の仕事をやめるわけでもありません。ただ、一度「演出家の宮本亞門」というイメージを気にせず、自分の興味のあることに取り組んでみようかなと思っています。「おもしろいな」と感じる活動が見つかったんですよ。
 
新型コロナウイルスの影響で舞台公演が減ってしまう中で、オンラインを通じた人との関わりが増えてきました。僕自身も、西條剛央さんが立ち上げたエッセンシャル・マネジメント・スクールというオンライン講座で授業のようなものを行っているんです。受けてくださっているのは、19歳から60歳くらいまでの幅広い年代の方々。演劇を通じて僕が今までに学んだことをお伝えしています。
 
週1回、さまざまな課題を出して、それをアウトプットする機会をつくっているんです。簡単に言えば、自分自身と向き合う活動ですね。多くの方が、例えば仕事をするうえで何かに引っかかりを覚えることがあると思うんです。「この仕事はしたくないな」とか「つらいな」と感じることがありますよね。
 
そういった引っかかりに対して、「どうして嫌なんだろう」とみんなで考えていくんですよ。そうして原因を深掘りしていくと、過去のトラウマや自分の自信のなさなどが原因だとわかっていくんです。それに気付いたとき、多くの方が涙されますね。そういった仕事や生活の悩みに対し、演劇メソッドを使えることに、興味深さを感じています。
 
この深掘りの仕方は、演劇を通じて学んだことです。演劇は単純にストーリーを楽しんでもらうだけではなくて、役の内面を探る楽しさがあります。「この役は悪い人だ」と決めつけるのではなく、一度その役柄の気持ちになって、何を思ってその行動をしたのだろうと考えるんですよ。それを役者やスタッフの人たちとみんなで行い、一つの演劇が出来上がるんです。
 
 
 
 
 

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