B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

将来を見据え成長を促す 放課後等デイサービス
就労準備型放課後等デイサービス ここから 副理事 和氣ちか

※営業目的のお電話は固くお断りいたします。
 
プロフィール 福島県出身。精神科のケースワーカーとして働いていたが、自身が障がいのある子の母親であることから、退職し障がい者が将来働くためのスキルや社会性を養う場所づくりを構想する。その後、(一社)サードプレイスcocotoを設立した。現在、就労準備型放課後等デイサービス ここからを運営中。
 
 
 
一般社団法人サードプレイスcocoto(ココト)は、栃木県矢板市で障がいがあったり、発達に特性があったりする小学生から高校生を対象に、「早い段階から就労に向けた支援ができれば、さらに選択できる道が広がるのでは」との思いから、就労準備型放課後等デイサービス ここからを開所した。就労準備型という名称の通り、社会に出て働くための力を養うことに重点を置き、多彩な療育プログラムを展開中。「多くの体験を通して自分自身の可能性に気付いてほしい」と語る和氣ちか副理事に、仕事に対する思いについて詳しくうかがった。
 
 
 

馬にも乗れる多彩な体験プログラムの意図

 
glay-s1top.jpg
インタビュアー 岩崎ひろみ(女優)
岩崎 就労準備型放課後等デイサービス ここからさんは広々としていて、明るい雰囲気ですね。壁には子どもたちの写真がたくさん! 畑仕事や染め物に取り組んでいる様子がとても楽しそうです。
 
和氣 当事業所は体験型の療育プログラムを行っています。ほかにも裁縫や料理、乗馬、川遊びなど、多様な体験をしてもらっているんですよ。また、「みんなの食堂」も運営し、子どもたちは注文や会計もしています。
 
岩崎 乗馬もできるんですか! いろいろなことを経験する中で好きなものや得意なことが見つかりそうです。
 
和氣 まずはスモールステップから「できた!」を実感することで、自信や自己肯定感を高めることができます。そうやって長所を伸ばしながら生きる力を養えることが、「ここから」の特徴です。また社会生活に必要な技術や考え方を身に付けるSST、すなわちソーシャルスキルトレーニングを実践していて、いずれ親御さんと離れたとしても地域に受け入れてもらい、自立できるようにSSTなどを通して、子どもたち自身で気付いてもらいながら成長を促しているんです。
 
岩崎 私も子ども3人の母親なので、将来を案じる親御さんの気持ちはよくわかります。以前、保育士の資格を活かし知人の園を手伝った際、自閉症のお子さんに接したことがありまして。その子が大人になったときのことを考えると、確かに、甘えさせるだけでは心もとないと感じます。ですから、自立できるように成長を促すというのはとても大切なことですよね。