B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

希望を叶えるリフォーム
経験と自在な技で可能に

 

大工はただの職人以上に知的で創造的な仕事

 
glay-s1top.jpg
タージン 今日お聞きしたいことの1つは、田中さんのお兄さんについてなんです。前にも少し耳にしたものの、これまで突っ込んでうかがっていませんでしたから。何でも、俳壇のニューウェーブとして活躍した俳人でいらしたそうですね。
 
田中 ええ、田中裕明といいまして、私とは3歳違いです。22歳の時、当時としては史上最年少で角川俳句賞を取って一躍脚光を浴び、その後も精力的に活動しました。ところが、2004年、白血病がもとで45歳という若さで亡くなってしまったんです。
 
タージン あまりに早い! 資料を読みますと、田中裕明賞という俳句の賞まであるんですね。田中さんのバックボーンの一端を知れたような気がします。
 
田中 自慢の兄でした。その影響もあってか、私は自分が選んだ大工職人の道も、知的で創造的な仕事と思っているところがあります。ただ手先が器用なだけでは届かない可能性を秘めている、というか。
 
タージン そのお話、初対面の人が聞いたらきっと戸惑われるでしょうけど、田中さんの仕事ぶりを間近に見た私にはわかりますよ。何しろ、B-plusのインタビューがきっかけでお仕事を依頼したぐらいですからね。
 
田中 そうでした、タージンさんは施主さんでいらっしゃいましたね(笑)。
 
glay-s1top.jpg
タージン その節は、大変親身になって取り組んでいただいて、本当にありがとうございました。何度もお伝えした通り、家族一同、大満足しております。そういえば、最近は、まだまだ油断できないものの、コロナ禍も少し落ち着いてきましたよね。お仕事の依頼状況などは、いかがですか?
 
田中 それが、意外とコロナ禍の影響はないんですよ。最近は新築よりもリフォームを中心にしていまして。地域密着で舞い込んでくるご依頼に応えていると、忙しさが途切れません。
 
タージン それはよかったです。どういった種類のリフォームが多いのでしょう。
 
田中 個人の住宅が主ですね。現在手がけているリフォームは、私の友人からの紹介です。実は、その友人も大工でして、「田中さんなら安心して任せられるから」と紹介されました。
 
タージン 同業者から紹介が来るのは、腕が確かである証拠でしょう。よほどの信頼がなくちゃ、そうはいきませんよ。そのプロが手に負えない仕事とはどんなものか、興味がそそられますね。