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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 埼玉県出身。幼少期はF1レーサーに憧れ、中学生になると機械いじりに熱中した。高校時代にはオートバイのレースに参加するように。応援者の1人だった会社経営者の誘いを受け、高校卒業後はFA装置メーカーに入社し、安全カバー部門に配属される。その後20年にわたり勤務し、営業から設計、製作、工事まで全ての業務を経験。磨いた技術を活かすため、2012年に独立して(株)ラカムを設立した。【ホームページ
 
 
 
オートメーション化された現代の工場。そこで働く人たちの身を守る設備用カバーなど、製造現場の安全対策機器を製作する会社がある。それが株式会社ラカムだ。代表取締役の田中將智氏は、オートバイのレースがきっかけで業界入りし2012年に独立。機器の設計から取り付けまで、一人何役でもこなせるプロフェッショナルなスタッフの育成に注力している。「格好いい製造業をアピールしたい!」と語る田中社長の素顔に迫ってみた。
 
 
 

工場の安全確保に欠かせないカバーを製造

 
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インタビュアー 鶴久政治(ミュージシャン)
鶴久 FA設備の安全カバーなど、工場の安全対策機器を製造する株式会社ラカムさん。FA設備とは、どのようなものなのでしょうか。
 
田中 FAはファクトリー・オートメーションの略称、つまり、自動化された工場を意味します。鶴久さんは子どもの頃、工場見学に行ったことはありませんか?
 
鶴久 行きましたね! オートメーションの機械で、車やお菓子が次々につくられていくのを見た記憶があります。
 
田中 それがFA設備なんですよ。ただ、自動化されているといっても無人で生産するわけではありません。そこには必ず従業員の方がいます。そうした人たちが機械に手を挟まれるなどしてケガをしないよう、危険な場所をふさぐ安全カバーを製造し取り付けるのが当社の事業です。
 
鶴久 安全カバーは、機械をつくるメーカーが、あらかじめ付けておくものではないんですか?
 
田中 同じ種類の機械でも、工場ごとに配線が異なったり、隙間の幅がほんの少し違っていたりするんですよ。だから安全カバーも実際に設置された状況を見て、一つひとつオーダーメードで製作し、機械を稼働させる最終段階で取り付けます。
 
鶴久 なるほど、だいぶ理解が深まりました!