
インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
柳内 福祉事業に携わる前は、長くアパレル店を運営していました。自閉症の息子がいて、目が離せないのでママ友ができにくく、もっと接点がほしいと思っていたんです。しかも、いつも周囲に迷惑をかけて「すみません」と謝ってばかりなのでメンタル的にきつくなってしまったんです。それで、発達に不安がある子どもたちや保護者が“お互い様”の精神で一緒に過ごせる居場所をつくりたくて、育児サークルを立ち上げました。そこでの活動で世の中には自分以外にも同じ境遇の人がたくさんいることを知り、そんな人たちの助けになりたいという思いで2020年にmottoを立ち上げたんです。
亀山 自閉症のように見た目には健常者に見える障がいをお持ちだと、周囲から理解されにくいですから、より苦労が多いかと思います。二つの事業所ではどのような支援をしているんですか。
柳内 フラワーソープやアクセサリー製作、軽作業全般から製作物のネット販売まで、幅広い仕事内容を用意することで、働くやりがいを提供しています。そのほか、遺品整理会社と提携して買い取り事業も行っていますよ。軽作業だけではなく、利用者さんが「これならできるな」と思える作業を選んでいろいろなことができるように心がけているんです。また私は、地域とのつながりを大切に考えておりますので、三反田事業所にて製作した作品や地域の野菜、作家さんのハンドメイド作品を販売するmotto市を月に一回開催したり、洋服のチャリティーショップを開いたりしているんですよ。そうしたイベントを通じてさまざまな方々と接することで、社会的に孤立しないように努めています。
亀山 いろんな方とつながりながら常にチャレンジをして地域との交流を広げていらっしゃるイメージがあります。SNSでは時々、息子さんが登場されていますね。
亀山 いろんな方とつながりながら常にチャレンジをして地域との交流を広げていらっしゃるイメージがあります。SNSでは時々、息子さんが登場されていますね。