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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

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あえて目標は立てずに
全力を出し切れる場を求める

 
結成21年目の岸谷五朗さんと寺脇康文さんによる演劇ユニット、地球ゴージャス。来年1月9日の東京公演からスタートする最新作、『The Love Bugs』では昆虫の世界を舞台に、「命」と「愛」の物語が繰り広げられるという。作・演出を手がける岸谷さんは、どのような意気込みで公演に臨むのか――。質問に対してじっくりと考えながら答えてくれたその言葉の端々には、演ずることへの熱い思いがほとばしっていた。
 
 

自分の飢えを満たす仕事に取り組む

 
 俳優になって30年以上経ちますが、役に対してきちんと向き合い真摯に努力をすること。これだけは絶対に、欠かさずやってきました。役になりきるとか、肉体を鍛錬するとか、その役を演じるうえで必要なことを必ず完遂してみせる。そこはサボったことがないですね。
 
 僕にとって芝居は、その存在があまりにも大きくて、追求して、追求し尽しても掘り尽くせないものなんです。そういう対象に向かって、サボることなんてできないですよ。だからこそ、今も役者を続けられているんだと思います。
 
 僕は、俳優として将来こうなっていたいとか、目標は定めないようにしています。その代わり最も大事にしているのが、自分の欲望であり、“飢え”ですね。今の自分がどんな仕事に飢えているのか――。その欲望に忠実に従うようにしているんです。
 
 例えば映画出演のオファーを2本いただいたとして、どちらかがかなり高額の出演料だったとする。でも、出演料の高い作品を選ぶかどうかは、わかりません。なぜか? 俳優の仕事は孤独で、とても辛いものです。だから、役づくりに耐えながら仕事を全うするには、その作品に挑戦したいと心から欲する気持ちがあるかどうかが一番大切なんです。そうでなくては、責任を持ってその仕事に向き合うことはできません。 
 
 そのため、僕は理想とする俳優像を目標に頑張るというより、一つひとつの作品に全力で取り組み、それが終わるとまた新しい飢えを感じて、飢えを満たしてくれそうな作品に迷わず飛びつくようにしています。そういうスタンスでいないと、前の作品の仕事を越えることってできないと思うんですね。仮に作品そのものは大ヒットしたとしても、自分の飢えが選んだ仕事でなければ、心を満たせないでしょうね。
 
 あえて目標を立てず、その場その場でもがき苦しみながら努力をして一生懸命生きるのが僕のやり方。僕は会社員の仕事をしたことはないですが、一生懸命になることの大事さは、何にでも共通することだと思います。もがいてもがいて頑張っていれば、確実により良い未来が訪れると信じていますね。 
 
 
 
 

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