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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW


 
プロフィール 1958年生まれ。東京都出身。演出家。出演者、振付師を経て2年間ロンドンとニューヨークに留学。帰国後の1987年にオリジナルミュージカル 『アイ・ガット・マーマン』 で演出家としてデビュー。翌88年には、同作品で昭和63年度文化庁芸術祭賞を受賞した。以降、ミュージカルのみならず、ストレートプレイやオペラ等、ジャンルを越える演出家として活動の場を国内外で拡大。2004年、ニューヨークのオンブロードウェイにて “太平洋序曲” を東洋人として初めて演出し、同作は2005年トニー賞4部門にノミネートされた。また、この年に上演したミュージカル 『Into The Woods』 の演出で朝日舞台芸術賞の秋元松代賞を受賞。2010年4月からは神奈川芸術劇場 「KAAT」 の芸術監督に就任した。2013年4月には舞台 『耳なし芳一』、5月にはミュージカル 『スウィーニー・トッド』 を上演予定。また5月にカナダ・バンクーバーオペラにて、現代オペラ 『TEA : A Mirror of Soul』 を、9月にはオーストリア・リンツでモーツァルトのオペラ 『魔笛』 の上演を予定している。
 
 
 
宮本亜門氏が執筆した 『引きだす力 ~奉仕型リーダーが才能を伸ばす』 (NHK出版) という書籍が、ビジネスマンの間で話題になっている。描かれているのは、多くの役者や関係者をマネジメントしながら、いくつもの話題の舞台を作り上げてきた一人の舞台演出家の姿。そこには、これまでのビジネス書では決して示されてはこなかった、まったく新たなリーダー論が展開されていた。 「昔は、いわゆる “引きこもり” で、人を引っ張るようなタイプの人間ではなかったのです」 と率直に語る宮本亜門氏が、幾多の経験の中で獲得してきた“生きた”理論に、じっくり耳を傾けてみたい。
 
 
 

価値観の軸が大きくシフトした

 
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 今回、出版をさせてもらった書籍 『引きだす力 ~奉仕型リーダーが才能を伸ばす』 は、NHKの 『仕事学のすすめ』 という番組の内容がベースとなっています。番組からオファーが来た時は、ビジネス経験のない自分が 「仕事学」 について語るなど、おこがましいと思いました。でも、日頃、演出家として、役者をはじめとする周囲の人たちへ、どのように働きかけながら、新しい舞台を作り上げていくか、その取り組みを伝えたところ、予想以上に大きな反響があったのです。
 また、その番組制作と前後して、別の媒体の企画で 「どうやって周囲の人をやる気にさせるのか」 という、コーチングをテーマとした取材を受け、あらためて自分の中にあるリーダーシップについて考えを見つめることができ、世の中のビジネスパーソンが置かれている状況について、考えをめぐらせました。
 リーマンショック、東日本大震災と、大きな出来事が続き、時代が変わったという実感を、誰しもが持っていると思います。インターネットが普及しはじめた頃から、その変化は始まっていたのかもしれませんが、価値観の軸が大きくシフトし、従来の仕事のやり方や組織の在り方が、以前のように円滑に機能しなくなったと、実感する場面も増えたのではないでしょうか。私はビジネスの世界で生きてきたわけではありませんが、演劇という仕事を通じて、人間はなぜ生まれ、どう仕事に向かい、どう生きていくべきかといった根源的なテーマを追い続けてきたので、このような時代の変化について、人一倍感じるところがありました。その観点から、自分の考えをまとめ、少しでも皆さんと共有することができればという思いで、本書を上梓したのです。
 
 
 
 

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