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◆京都の美意識が生きた
  普段使いの伝統工芸品

 
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北山に工房、高台寺に店舗を構える金網つじ
1000年にわたり都として栄え、今なお独自の文化が脈々と受け継がれている京都。そんな京都の街や人々の暮らしの中には、伝統の技術や知恵、美意識が深く根付いています。調理道具などに用いられる金網工芸「京金網」は、暮らしに密接に関わってきた伝統工芸の1つです。起源は平安時代にまでさかのぼると言われ、京料理の歴史を支えてきました。
 
京金網製品の製造・販売を手がける「金網つじ」。製品は、どれも職人の手仕事によるもの。そのため、用途に合わせた注文製作や修理も請け負い、料理人も御用達の店として知られています。扱うのは、とうふすくいや盛り網など、日常使いの道具――いわば生活の“脇役”が中心。だからこそ、使うことで心地よさを感じられるようにと、製品一つひとつに「脇役の品格」という創作理念が活かされています。
 
現在、「現代の生活に溶け込む商品づくり」というコンセプトを掲げ、技術を継承しながら、新しいものづくりにも取り組んでいる金網つじ。長く愛される金網製品と、ものづくりへの真摯な姿勢に注目です。
 

◆手に馴染む逸品へと
  経年変化を楽しむ道具

 
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遠赤効果でパンもおいしく焼けるとセラミック付き焼き網が人気
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菊出しによるとうふすくいが、とうふ料理に華を添える
 
茶こしや焼き網、とうふすくいなど、ひと口に金網製品と言っても様々な道具があり、ものによって編み方も異なります。亀甲模様の他、内側から外に向かって編み込んで中心に菊の花の文様を施した「菊出し」といった美しい網目は、まさに職人のなせる技。用途によって細部までこだわった形状にも無駄がなく、凛とした趣があります。
 
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銅やステンレスなどの針金を、職人技でしっかりと編み込む
確かな技術で丁寧に手編みされた製品は、つくりがしっかりとし、丈夫である点も大きな特長。もともとの使い心地の良さに加え、使い続けることで持ち主の手に馴染み、味わいも増していきます。特に、銅製の場合は、経年により飴色へと変化していく様子を見守るのも楽しみの1つと言えるでしょう。
 
大量消費社会の現代において、いち調理道具も、自分にとって使い慣れた道具へと育てば替えのきかない逸品となり、修理をしながら大切に使うようになるもの。ひいては、丁寧な暮らしを見つめ直すきっかけとなり、豊かなライフスタイルをもたらしてくれるかもしれません。
 
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中央から放射状に編み、菊の文様を施す「菊出し」の技術
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金網製品の型。針金を引っかけるための杭が打たれている
 

◆伝統の技術を今に伝え
  新たな形で世界に発信

 
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「Japan Handmade」のワインストッパー
和の調理道具に限らず、コーヒーや紅茶用の道具など現代の生活様式にもフィットする製品を幅広く手がけている金網つじ。伝統の京金網について、より多くの人に知ってほしい、触れてほしいという思いから、商品の販売を行う高台寺の店舗ではとうふすくいの製作体験も実施しています。もちろん、ビギナーが枠に合わせて針金を亀甲模様に編むのは難しく、根気も必要。しかしその分、仕上がりが多少いびつでも、完成品を手にする喜びはひとしおです。
 
京都の伝統工芸の若手後継者たちによるクリエイティブユニット「GO ON」にも参加し、金網つじは国内外に京金網の新たなスタイルを発信しています。その一環として、海外向けのプロジェクト「Japan Handmade」では、菊出しのデザインを活かしたワインストッパーやランプシェードを発表。ヨーロッパでも人気を集めています。
 
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ゆるやかな流線が美しいウェーブバスケットはインテリアに
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光を灯すと網目のシルエットが浮かび上がるランプシェード
 
変わることなく受け継がれる伝統の技術とものづくりへの熱意と、世界を見据え、時代に合わせて革新を続ける柔軟さ。京都の粋を感じさせる金網つじの新たな展開が楽しみです。
 
日常の中の何気ない品にもこだわりを持つ――暮らしの美学を追求するなら、美しく、使いやすい金網つじの京金網製品を手にしてみてはどうでしょう。
 
 
 
金網つじ 北山工房 ※商品の販売はなし
〒603-8425 京都市北区紫竹下緑町61-4
営業 9:00~18:00 
TEL 075-491-4663075-491-4663
高台寺 金網つじ
TEL 075-551-5500075-551-5500
〒605-0826 京都市東山区高台寺南門通下河原東入枡屋町362-5
営業 10:00~18:00
http://www.kanaamitsuji.com (JP)
http://www.kanaamitsuji.net (GlobalWeb)
 
 
 
 
 

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