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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人工芝から考える
環境と健康の今と未来

 

子どもたちに良いものを残してあげたい

 
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 私が現役時代、海外でプレーして感じたのが、日本人は良い意味で素直な反面、疑うことを知らな過ぎるということです。物を買うときも提示された値段で納得してしまって、適正価格かどうか考えないですよね。そういう無知の状態って、実はとても危険じゃないかと思うんです。
 
小谷 特にネットの情報をうのみにしてしまう人が多いですよね。もちろん、情報を流す側にも問題があります。正しい情報を知らないために、悪意なく誤った情報を流すケースもあるんです。これもまた“無知による危険”なんでしょう。
 
 例えば、冒頭でお話しされた人工芝による海洋汚染の話も知らなかった人は多いと思います。
 
小谷 日本国内にて一般家庭用として流通する人工芝は、スポーツ施設で使用されるものの約3倍です。つまり、海に流出するマイクロプラスチックをより多く生み出しているのは家庭用人工芝なんですね。しかも、その人工芝は海外の廃プラスチックで製造しています。だから、海外の廃棄物が日本近海を汚染し、その海で育った魚を私たちは食べているという、いびつな食文化になっているんですよ。
 
 かなりショッキングなお話ですよね。でも、人工芝の中には、AS JAPANさんが扱うような、天然素材のものもあるわけです。天然素材であれば、廃棄してもゴミではなく資源になりますよね。
 
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小谷 その通りです。弊社の人工芝は大豆の油やトウモロコシを素材としていますからね。自然を汚す心配はありません。環境を壊すと、その代償は自分たちの健康に返ってきます。それも自分の子や孫の世代に返ってくるんです。子孫に負の財産を残していいものかと、私は強く思うんですよ。やっぱり子どもたちへは、良いものを残してあげたいじゃないですか。そこで近年は子どもたちのことを考えた取り組みもしていて、都内の公園に無償で人工芝を設置させていただいたこともあります。
 
 素晴らしいですね! そのような取り組みを通して、本当に良いものがあるということを知り、適正な価格や質の良し悪しを見極める意識が生まれると思います。消費者が正しい情報を選択し、受け入れるようになれば、業界内にも正しい競争が生まれて、技術もさらに進歩するんじゃないかな。