
インタビュアー 駒田徳広(野球解説者)
角田 私は税理士となり2015年に弊社を創業するまで、3つの税理士法人に勤務してきました。そのうち独立直前に勤めたところが相続専門の税理士法人だったんですよ。そこでさまざまな現実に直面し、多くのことを考えさせられました。超高齢化社会を迎え毎年140万人もが亡くなる日本は、これからさらなる「多死社会」に突入していきます。そうしてどんどん増える相続税の申告や支払いに悩む方をサポートするために弊社を起業したんです。
駒田 税理士という職業は、会社の決算や個人の確定申告を手伝うだけではないんですね。
角田 ええ。実は税理士の仕事の中でもそれらの業務は、いずれAIに代替えされる可能性があると言われています。しかし、相続は違います。お亡くなりになった方のご希望や思いを生前からお聞きしたり、相続人のご相談に応じたりする業務には“人”ならではの感情が大きく関係してくるんです。相続業務はAIに代替えできない部分が多いと思っています。

角田 はい、何十年も一緒に生きてきた親きょうだいとの関係の中で、遺産をどう分けるのかという悩みは一筋縄では解決できないケースが多いですね。ところで駒田さんは相続のご経験をお持ちでしょうか。
駒田 私はすでに父を亡くしました。でも母は健在で、近くに住む姉が面倒をみてくれています。母に万が一のことがあった場合、実家の土地や家は姉に相続してもらうつもりです。