
インタビュアー 狩野恵輔(野球解説者)
大西 実をいうと、もともと料理や食品に関心があったものの、機械いじりも好きだったので進路に迷ったんです。そんなある日、「うちには製麺の機械があるじゃないか」と気付き、継ぐことを決意しました。他社で製造と営業の経験を積み、家業に入ったのは1992年頃ですね。
狩野 麺にこだわりを持つ店は多いですし、「福本製麺さんの麺でないとダメ」という店主さんは多いのでは?
大西 そうおっしゃってくださるお客様がいらして、本当にありがたいです。その思いに応えるためにも、麺づくりに最適な環境を整え、日々研究にいそしんでいます。
狩野 御社は麺の種類も豊富で、蕎麦やうどん、ラーメン、パスタの生麺も扱っておられるそうですね。それも、お客さんを思う気持ちの表れでしょうか。
大西 そうですね。今ある設備の中で、できる限りのことをしたいというのが私のスタンスです。麺をよりおいしく召しがっていただきたいので、出汁や冷やし中華のスープを付けたセット販売も行っていますよ。
狩野 この麺には、こんな風味のスープが合いますよ、という提案ですね。

狩野 つまり、お客さんが思い描いているストーリーを共有し、お客さん視点で麺をつくると。そこに大西専務の長年の経験や職人としての腕も加わりますから、より完成度の高い麺ができますね。
大西 ありがとうございます。それをかなえるためには、柔軟な発想で研究と工夫を重ねることが大事。これからも、お客様の幅広いご要望に応えられるオールマイティな製麺所であり続けたいと思っています。
狩野 オールマイティというのは今の時代に非常に合っていて、お客さんにとっても頼もしいと思います。今後、ますます需要が高まるでしょうね。京都で100年の歴史を持つ福本製麺ブランドの名前が世界に広まることを期待してます!
「仕事を楽しむ」とは‥
やっていることは作業でも、それは麺をおいしくするための大事な仕事。お客様や食べる方のことを考えて試行錯誤するのは楽しいですし、正解を見つけられた瞬間は何よりの喜びですね。
(大西文貴)
:: 企業情報 ::
株式会社福本製麺
〒604-8452 京都府京都市中京区西ノ京伯楽町2