学生時代はアルバイトで家業を手伝う

インタビュアー 鈴木尚広(野球解説者)
吉田 そうです。創業前の父は大手運送会社で営業や事務を担当していました。あるとき大阪に転勤を命じられたものの、「家族がいるので難しいです」と断り別の運送会社へ転職しまして。ノウハウを蓄積し続けるうちに知人から起業を勧められたこともあり、1974年に弊社を立ち上げたんです。
鈴木 その頃の吉田社長は、まだ幼かったでしょうね。
吉田 当時はまだ5歳でしたね。私が大学生になった頃の弊社は大手百貨店の物流業務を中心に手がけていて、よくアルバイトをしていました。夏休みは2週間も休みなしで働かされるなど、なかなか人使いの荒い父でしたね(笑)。ただ、従業員のことは何よりも大事に考えていました。
鈴木 アルバイトとはいえ、学生時代からすでに家業の雰囲気などはつかんでいたわけですね。では、どのような歩みを経て、会社を継ぐことになったのかお聞かせいただけますか。
吉田 私は高校までは野球に力を入れていました。大学卒業後は損害保険会社に就職して、営業職として3年間経験を積みまして。その後は独立し、保険代理店を運営していたんです。