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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

明日やろうはバカやろう
使命抱き製造業を下支え

 

どん底で気付いた、ものづくりへの愛

 
吉井 これまでにどんな苦労をされてきたのか、お聞きするのが怖いくらいです(笑)。
 
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鈴木 入社1ヶ月目から苦労の連続でした。社長の身内ということで「みんなが帰るまで会社に残れ」と言われ、初月から残業が160時間を超えましたから。耐え切れず3度も出した辞表は、どれも受理されませんでしたね。
 
吉井 月に残業160時間とは、想像しただけで目眩が・・・。プライベートの時間もなかったのではないですか?
 
鈴木 それが、幸か不幸か体力には恵まれていまして。仕事のガス抜きとお酒を飲みに出かけて、気が付くと借金までできていました(笑)。
 
吉井 鈴木社長につられて私もつい笑ってしまいますが、結構な修羅場ですよね。そこから這い上がるきっかけは何だったのでしょう?
 
鈴木 「やっぱりこの仕事が好きだ!」と気付いたんですよ。入社20年位までは、リーマンショックの影響等で会社が傾いていたため、夜はアルバイトをしていたんです。正直、どんな仕事でも食べてはいけると思っていたものの、どこか心に違和感を覚えていて・・・。それで本業に専念しようと決意したんです。そこからの2年間は遊びを一切断ち切って、借金も清算しました。睡眠も1日1時間ほどでしたね。
 
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吉井 他の仕事で食べてはいけても、生きてはいけないということでしょうか。何だかとても共感を覚えます。でも、そこまで働き詰めだと、体が心配ですよ。
 
鈴木 「朝まで飲めるなら、朝まで仕事もできるだろう」と自分に言い聞かせました。それに、会社が傾いて社員もいなくなったため、営業から見積もり、製造、納品まで自分1人でこなさないといけません。どの道、寝ている暇なんてなかったんです。パートナーの熱いサポートがあったからこそ頑張れました。また、その頑張りを見てくれていたんでしょうね。「一緒にやろう」と、今の営業担当者が申し出てくれたんです。技術畑の私にとって、対外的な業務のエキスパートだった彼の力は本当にありがたくて! 業績もみるみるV字回復していきました。
 
吉井 誰もいない場所から1人で道を切り拓き、やがて大切な仲間と出会って、さらに高みを目指せるようになった。熱いドラマを見ているような感動を覚えます!