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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

未来型“オモシロ”農園
加工・商品化まで自社で

 

流通まで関与し農作物にさらなる付加価値を

 
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川上 生産・加工から流通まで、一貫した農業の取り組みを1つのエリアで行うという発想は、従来の農業に対する見方を変えるだけのインパクトがありそうです。今まで農業に関心の薄かった、若い世代からも注目を集めるのではないでしょうか。
 
篠塚 確かに、「農業をやってみたい」という若い人から、ちょくちょく問い合わせがありますね。現在、弊社のグループ農場では30人くらいが働いており、平均年齢は29歳前後。現在38歳の私がこの年で最年長クラスです。中には、大手の通信会社に勤めていた人や、大学に籍を置く農業の研究者も混ざっています。毎月の会議では、学術会議にでも出すような化学式ばかりの資料を用意してくるので、こちらが勉強させられていますよ(笑)。
 
川上 それはすごいですね(笑)。農業のインダストリアルパークというアイデアは、やはり前職までのご経験から自然に浮かんだのですか?
 
篠塚 はい。前職を辞めてから芝山農園の法人化までたった2ヶ月で、いかにも急ごしらえのようですけれど、インダストリアルパークは自分の中で前々から構想していたことで、下準備はできていたのです。
 
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芝山農園が手がける「寝た芋」を試食
川上 なぜ、農業版の産業団地が必要なのでしょう。
 
篠塚 産業団地自体が目的ではなく、大切な“食”に関わる農業には大きな可能性が秘められています。それを引き出すための手段として、インダストリアルパークもあるのだと思っているんです。従来の生産農家は、おいしい農産物をつくることに並々ならぬ情熱を傾けてきたし、今もそれは同じでしょう。その探究心、自然を相手にしながらの粘り強さには、本当に頭が下がります。しかし、作物を出荷したその先の部分、加工や流通に関しては、あまり目を配ってこなかったのも事実なのです。
 
川上 せっかくおいしい野菜をつくったのだから、おいしく食べてもらう工夫もしなくちゃ、もったいないですよね。
 
篠塚 そのとおりです。2000年代に入り、食の安全を不安視する声が高まったことで、野菜においても生産者の情報を細かく発信するなど、安心・安全のための対策が消費者への強いアピールになりました。しかし、こういった流通過程の配慮は、決してオプションとして追加するサービスではなく、当然の前提としてするべきことだというのが私の考えなのですよ。安心安全は当たり前。今はそれ以上の付加価値を流通に求める時代ですし、これまで未開拓だったぶん、先ほどもお伝えしたとおり、まだまだ発展の余地があると思っています。
 
 
 
 

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