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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

銘板製作を続けて50年 
人の縁とつながりに感謝

 

縁を切るのは簡単だがつなぐのは大変なこと

 
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名高 その有田社長らしさが、協伸工業さんの新たな信用を築いてきたのでしょう。具体的な作業内容で、特に工夫していることはありますか?
 
有田 弊社は50年の経験の積み重ねで、注文書や図面を見ればその銘板がどの業界で、どのような場所に使われるのかわかります。ですから場合によっては図面通り製作するのではなく、「ここは文字の大きさを変えたほうがいいですよ。そのほうが使いやすく価格も安くなります」などと申し上げることがあるんです。お客様に合わせたご提案を積極的にすること、それが弊社の特長と言えるかもしれませんね。
 
名高 銘板の発注を受け、ただつくって納品して終わらせるのではなく、お客さんとやりとりをしてさらにいいものを目指していく。そうして新しい価値が生まれるとお客さんも喜ぶと思いますよ。そのためには、スタッフの皆さんの努力も欠かせないのではないですか。
 
有田 ええ。弊社には長年勤めてくれているパートさんが2人いまして。私はいつも助けられているんですよ。以前、私がひどい喘息で仕事を休んだときも、電話の指示だけで普段やったことのない仕事に対応してくれました。この2人には、言葉で言い表せないほど感謝しています。
 
名高 有田社長がスタッフのことを心から信頼しているのがよく伝わってくるエピソードですね。
 
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有田 ありがとうございます。人との縁を切るのは簡単なことですが、どんな場合でも最後に大切にしなければならないものだと思うんですよ。また、個人的な縁をつくることはすぐにできたとしても、それを他の方につなぐのはとても大変なこと。それができるくらい、皆さんに信頼していただければ嬉しいです。
 
名高 私が役者になったのも、大学卒業時にたまたま立ち寄った金沢駅で、モデルにスカウトされたことがきっかけだったんですよ。この偶然の出会いを大切にしたことで今の自分があるのだから、有田社長と同じく人との縁は大事にしなければと思いますね。それでは最後に、今後の抱負や目標をお聞かせください。
 
有田 最新の機械なども導入したいと考えています。ただ、それは時代の流れに任せ、お客様に何を要求されているのかを感じながら進めていきたいですね。また、そうした変化を受け入れながら人との縁をつなぐこと。それが、これからも変わらない弊社の目標です。さらに、隣接異業種という分野にもアンテナを張っていくことで、会社の可能性を育てていくという意識を持ちたいと思っています。
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
商品の梱包をしているときは、大事な子どもを嫁に出すつもりでキレイにして送り出しているんです。お客様に届いたときに、少しでも商品の美しさに喜んでいただけると嬉しいですからね。
(有田幸代)
 
 :: 会社概要 :: 
  ■ 社名 協伸工業株式会社
■ 本社 〒607-8229 京都府京都市山科区勧修寺泉玉町11
■ 事業内容 銘板製作
■ 創業 昭和42年5月
■ 従業員数 2名
■ 主な取引先 GSユアサライティングサービス株式会社/竹中電子工業株式会社 ニッサンキコー株式会社 他多数
■ ホームページ http://www.kyoshin0317.jp