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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

Web対策と就職支援で 
企業と学生を応援!

 

何歳からの経験も、“ファーストキャリア”

 
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 御社はITと人材紹介という、全く違う事業を手がけるグループ会社を統括されていますよね。なぜこのような事業展開になったのでしょうか。
 
薮崎 ITを選択したのは、前回経営した会社で失敗した際、将来性があるビジネスフィールドで戦うことが重要だと感じたためです。初めに参入がしやすかったネット広告代理店を立ち上げたところ、お客様から「Web上の風評被害をなんとかしてもらえないか」とご相談を受けまして。具体的には、お客様の会社名を検索すると上位に出て来る掲示板の誹謗中傷や、退職した社員によるSNSでのネガティブな書き込みを見えないようにして、会社を守りたいというご要望があったんです。
 
 それが、Webリスクコンサルティングなんですね。
 
薮崎 はい。ただ当時はそうした技術やノウハウは持っていなかったので、外注できる企業を探したのですが、見つからなくて。「それなら自分たちでやろう」と取り組み始めたところ、問い合わせが殺到したので、一気にギアをあげて広告代理店からシフトチェンジしました。
 
 先見の明と行動力を兼ね備えておられるから、今こうして会社が形になっているのでしょうね。いろいろな経営者とお話しする中で、やはり成功しているのは薮崎社長のようなタイプの方が多いと感じます。人材紹介の会社は、その後に立ち上げを?
 
薮崎 はい。体育会系の学生に特化した人材紹介の会社を始めました。部活動に没頭している学生は、たいてい先生や先輩の紹介で就職します。でも、それは本当に自分に合った企業なんだろうか、と疑問に思いまして。せっかく大学生まで一生懸命スポーツに打ち込んだのですから、社会でも輝いてほしいという思いで始めたんです。
 
 とても良い事業ですね。ちなみに僕は横浜FCを引退する時、「やりきった」と感じました。部活に打ち込んだ学生さんたちも、上手く就活に気持ちを切り替えられているでしょうか。
 
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薮崎 中にはやはり、なかなか切り替えられていない方もいます。私も選手を引退した時は、サッカー以上にやりたいことなんて見つからないと思っていたので、学生さんの気持ちはよくわかります。でも、必ず新たにやりたいことは見つかるので、しっかり気持ちを切り替えて、スポーツに打ち込んだ経験を強みに変えつつ努力してもらいたいですね。
 
 それはスポーツ選手も同じですよね。結果が出なければクビになる厳しい世界なのに、引退後の人生を見つめられている選手は少ない。私はというと、18歳から会社を持っていましてね。建設会社を経営していた父が「プロなんて1、2年で終わるから、すぐ次に動けるように会社をつくっておけ」という助言を与えてくれたんです。当時はカチンときましたが、頭のどこかで引退後には会社経営に舵を切ろうという意識は常にありました。それで選手としても心に余裕が生まれて、いい結果につながったのかもしれません。
 
薮崎 未来のために、今何ができているかが大切なんですよね。私は、「セカンドキャリア」という言葉が、「今は花じゃない」と言っているみたいで苦手で。過去の栄光にすがって、自分の子どもに「パパは昔はね・・・」なんて語りたくないんです。なので「人間、生きていれば常に今が花」という意味で、何歳からのキャリアも「ファーストキャリア」だと思っています。そういった考え方やフィロソフィーは社内でも共有するようにしているんです。