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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 東京都出身。小学生の頃から世界旅行に憧れ、大学時代にイギリスへ留学。卒業後いったんは定職に就くも、二十代後半の数年間はバックパッカーとして南米を旅した。帰国後は東京都内で働いていたが、結婚を機に神奈川県三浦郡に家を購入。土地家屋調査士の仕事を知った。地元の調査士事務所で3年間経験を積みながら資格を取得し、2008年に独立を果たした。【フェイスブック
 
 
 
大規模災害の被災地では境界問題で復興が阻まれるケースがあるが、境界を巡るトラブルは土地のある所ならどこでも起こりうる。それを解決、あるいは未然に防ぐのが土地家屋調査士だ。平田義昭調査士は、図面を片手に現地を歩き、正確な調査と測量、そして関係者との密なコミュニケーションに努める人間味あふれる人物。いっぽうで、手続き業務をオンライン化してコストを省くという、新旧の両刀を振るサムライ調査士でもある。
 
 
 

土地家屋調査士ってどんな仕事

 
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インタビュアー 前園真聖(サッカー元日本代表)
前園 平田代表は土地家屋調査士として活躍なさっていますが、不勉強ながら、私はどのような職能なのかを詳しく知らないんです。資格名は耳にしたことがあるのですが・・・。
 
平田 そうでしょう(笑)。かくいう私もこの家を購入するまで、土地家屋調査士という仕事を知りませんでした。実はこの自宅兼事務所の建物を購入する際、登記簿記載の内容と実際の内容が合っていなかったので、最初は銀行から融資が受けられなかったんです。そこで不動産業者を通じて協力を求めたのが土地家屋調査士でした。
 
前園 そんな経緯があったんだ。すると、土地家屋調査士は建物の登記に関するお仕事というわけですね?
 
平田 建物だけでなく、土地の登記の申請手続きも仕事の範疇ですね。例えば、阪神淡路大震災や東日本大震災では多くの家が火災や津波で消失し、土地の境界がわからなくなりました。そのような場合に地図や図面を調べながら根拠を集め、境界を調査・確認し、現地を測量して範囲と面積を確定するのが土地家屋調査士の仕事です。
 
前園 なるほど。震災後、荒れ地となった敷地の境界を巡ってのトラブルが発生しているという話を聞きますが、そうしたトラブルを法的に解決するお仕事なんですね。