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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

企業活動を支援する
高品質のデザイナー

 

球団のロゴやビールのパッケージをデザイン

 
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縁があり、母校の100周年記念ロゴを手がけた
吉井 それでは、仕事を依頼された時は嬉しかったでしょうね。島村さんはデザイン業界では有名な方ですが、初めて知るという読者のために、まずはデザインの仕事をするようになった経緯から教えてください。
 
島村 大学在学中に 「将来はものづくりの仕事をしたい」 と思って、デザイナーの長沢節先生が主宰する美術学校のセツ・モードセミナーにも通ってデッサンを習っていました。それで、大学卒業後に就職情報誌を見てデザイン会社に入社したんです。
 
吉井 美術学校に行かれたということは、絵を描くのがお好きだったんですか?
 
島村 はい、子供の頃から好きでした。王貞治選手が756号ホームランを打った時、読売新聞が王さんの絵を募集したんです。それに応募したら私の絵が入選して、球場で王さんと一緒に写真を撮ってもらったこともあるんですよ。
 
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吉井 うわあ、それはすごい! 
 
島村 その頃から、「いずれはものづくりの仕事をするだろう」 という予感はありました。ただ、絵は得意でもデザインの経験がないまま入社したので、新人時代は雑用をしながら、必死に先輩を見て仕事を覚える毎日でしたね。
 
吉井 デザインの現場って忙しそうですよね。
 
島村 忙しいですよ。最初の会社では入社当日から徹夜でした(笑)。でも、徹夜は苦になりませんでしたね。それまで知らなかったデザインの仕事につけたのが楽しくて、胸を躍らせながら業務に没頭していましたから。
 
吉井 最初の会社では、どんなデザインを手がけていたのでしょう。
 
島村 ふりかけの缶の中に入れるおもちゃの企画など、主にキャラクターを使った子供向けの仕事が中心でした。自分が子供の頃から知っている有名キャラクターの仕事ができて嬉しかったです。毎日ワクワクしていました。
 
吉井 自分がデザインした商品が店頭に並んだり、テレビのコマーシャルで流れたりするのを見ると、ますます夢が広がりますよね。
 
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介護用製品のパッケージ。どんなデザインも引き受ける
島村 本当にそうでしたね。でも、「もう少し大人向けのデザインも覚えたい」 という思いも芽生えてきて。それで、ロゴや雑誌のデザインで有名な会社に転職しました。そこではロゴマークやパッケージのデザインを得意としていて、プロ野球球団のチームロゴや、大手ビール会社の商品パッケージなども制作しました。
 
吉井 デザインのお仕事って楽しそうですけど、覚える知識が膨大にあるから、大変そうな印象もあります。
 
島村 ええ、どんな考え方をしてどんな手順で進め、どんなデザインにするか、決まったマニュアルはありませんからね。「これで完璧」 というデザインはないので、今でも自問自答しながら仕事をしています。