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公益財団法人日本バスケットボール協会副会長、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグBリーグチェアマンの大河正明です。
 
前回は、地域に根ざしたスポーツクラブとして地域に生活する皆さんとともに発展するのを目標に掲げプロリーグを立ち上げたこと、またクラブ存続のために財務の健全性を図ったことについてお話ししました。今回は、Bリーグ立ち上げにあたりどのようなプロモーション活動を行ったのか、また現在のBリーグの活動についてご説明します。
 
 

様々な媒体を使いプロモーションを実施

 
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チームによって差はあるものの、現在Bリーグでの試合観戦に訪れてくださるのは、10代~30代前半の方が多いです。Bリーグの立ち上げにあたり、ブランディングをどうするか考えたとき、「クールでかっこいい」ということをアピールポイントに決めてプロモーション活動を行ったことが、若い世代に受け入れられたのだと思います。また、女性のお客様もたくさんいらっしゃいます。実は、女性の競技者人口で一番多いのはバスケットボールなんですよ。ですから、もともとバスケットボールに親近感を持っていた方も多くいらっしゃったのでしょう。そういった現状も踏まえて、「クールでかっこいい」部分をアピールしようと考えたのです。
 
SNSなどの活用にも力を入れています。現在Bリーグが使用しているのは、フェイスブック、インスタグラム、ツイッター、LINEです。若い方向けのプロモーションと思われるかもしれませんが、50代以上の方の中にもこういったサービスを利用している方は多くいらっしゃいます。特にフェイスブックは年齢を問わず利用している方が多いと感じますね。ブザービートやスーパープレイの動画をアップすると、再生数が10万回を突破することも多くあります。SNSも39万人ほどの方にフォローしていただいていますので、新しくできたプロリーグとしては、良い結果であるのではないでしょうか。
 
 

日本のメジャースポーツになるために

 
とはいえ、試合観戦に来てくださる方はまだまだ目標人数に達していないのが現状です。競技人口が多いにも関わらず観戦される方が少ない要因の1つに、“世界とつながっていないこと”が挙げられるでしょう。日本で集客が多い野球やサッカーなどのスポーツは、世界のチームと対等に戦っていますよね。世界の場で活躍し、それを見た一般の方々に感動してもらうことがメジャーなスポーツになるうえでの1つの条件だと考えています。これはBリーグだけの問題ではなく、日本のバスケットボール界全体の問題です。次回は、その問題に対してどのように対応していくのか、そして今後のバスケットボール界の動きについてお話ししたいと思います。
 
 
大河正明の「バスケットボール界に学ぶ組織の建て直し方」
vol.5 集客アップに必要な条件

 著者プロフィール  

大河正明 Okawa Masaaki

 経 歴  

1958年生まれ。58歳。京都大学法学部卒。三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。1995年、日本プロサッカーリーグに出向し、総務部長に。同行に戻った後はリテール営業部部長(特命)、町田支店長などを経て2010年に退行した。同年、日本プロサッカーリーグに入社し管理統括本部長、常務理事などを歴任。2015年にジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグチェアマン(理事長)、2016年には日本バスケットボール協会副会長に就任した。バスケットボール協議暦は1973年に全日本中学バスケットボール大会ベスト4、1975年に近畿高等学校バスケットボール選手権大会準優勝。

 Bリーグ公式サイト 

https://www.bleague.jp

 
 
(2017.5.26)
 
 
 
 

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